研究課題
多変量解析においては、変量の数が大きい場合の高次元データの分析法を発展させることが重要になってきている。このため、本研究では、変量の数が標本数より小さい場合には伝統的手法について高次元漸近理論を開発し、変量の数が標本数より大きい場合には高次元特有の方法の導入と高次元漸近理論の開発を目指した。研究目的に沿った5つの研究課題、高次元伝統的多変量手法の開発、高次元現代多変量手法の開発、高次元モデリング手法の開発、シミュレーションによる研究と応用、高次元計量経済統計手法の開発と応用について、それぞれ役割分担を定めて取り組んだ。5つの課題は高次元データの分析法として有機的に結びついており、研究代表者、研究分担者が必要に応じて適宜集まって総合的に研究することにより、それぞれの研究課題における最新の問題を確認し、お互いに協力しながら当該研究目的を遂行した。また、経済学への応用や関連する統計的基礎理論についても研究した。さらに外国の研究者との研究連絡を密にし、情報を収集して、それらの情報を研究分担者、連携研究者と共有しながら、研究を遂行した。コンパクトな研究集会を2回行い、年度の最後(2012年1月)に全体の研究集会を開催し、研究成果を広く公開した。研究成果を纏めた冊子、杉山高一編集(2012年2月)「Proceedings of Statistical Inference for High-Dimensional Data and Its Applications」(絢文社)を作成し当該分野の研究者に配布した。また、藤越康祝・杉山高一著(2012年2月)「多変量モデルの選択」(朝倉書店)を出版し、100冊ほどを当該分野の研究者に配布した。これらは研究成果の学界及び社会への普及に役だち、高次元データの推測理論と応用のさらなる発展に繋がる成果である。
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American Journal mathematical and Management Sciences
巻: 31(巻のみ決定)
Proceedings of Statistical Inference for High-Dimensional Data and Its Applications(杉山高一編集)(絢文社)
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