研究課題/領域番号 |
21330070
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
大東 一郎 東北大学, 大学院・国際文化研究科, 准教授 (30245625)
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研究分担者 |
芹澤 伸子 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 教授 (90303106)
小西 秀樹 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (50225471)
鈴木 久美 山形県立米沢女子短期大学, 社会情報学科, 准教授 (80386523)
佐藤 綾野 高崎経済大学, 経済学部, 准教授 (00386525)
于 洋 城西大学, 現代政策学部, 准教授 (60386521)
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キーワード | 経済事情 / 経済政策 / 環境分析 / 財政学 / 金融論 |
研究概要 |
まず、当初の研究計画に基づき、研究対象を絞って統計データの収集・整理を行った。具体的には、鈴木・佐藤が昨年度のバングラデシュでの現地調査でえられたデータ、知見にもとづいてマイクロファイナンスの研究に着手した。佐藤は、高頻度データを購入して東アジアの金融連関の実証分析を始めた。芹沢は、産業育成や工業化における日本の関与が近年著しいベトナムの対外直接投資政策および対内直接投資受け入れ体制と諸規制の問題点について現地調査を行った。 また、東アジア圏の財政・金融・産業・環境などの領域における理論研究のサーベイを引続き行いつつ、研究成果の一部をまとめた。具体的には、大東は自由貿易地域における直接投資政策、発展途上国における環境保護政策、生産的消費仮説のもとでの経済成長理論に関する研究論文を、国内外の学会等で発表した。佐藤は、株式市場のマイクロストラクチャー理論を為替市場に応用した研究の成果をまとめた。木村は、先進国からの直接投資が途上国の経済成長に与える影響について、中国電子産業を38業種に分類した実証研究を行った。小西は、中国の地方財政制度を念頭に置いた地方政府間競争のモデルを構築し、政府統治のあり方や環境政策の分権的決定の是非について分析し、日本経済学会の特別セッション(招待)などで報告した。また、自由貿易協定の形成について利益集団政治の視点から新たな理論モデルを開発した。魏は国民間の株式相互持合構造に着目し、企業の所有と経営が分離された場合の戦略的貿易政策について国際カンファレンスで報告した。上田は、機会均等の観点から東アジア諸国の租税政策の比較研究の成果を国際カンファレンスで報告した。さらに中国から二人の研究者を招き,3月4日に日中経済セミナーを開催した。中国の年金債務と労働市場、日系企業における男女間の賃金格差について最近の研究成果が報告され、活発な討論が行われた。
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