本研究は、企業倒産予知モデルを非上場企業の格付けに援用し、誰でもが容易に非上場企業を評価することができる手法を開発するものである。平成22年度では、モデル開発の為の指標の算出、特定を中心に作業を行った。これまでない倒産のケースとし日本航空の破たんを中心に分析し学会発表を行った。日本航空は上場企業であるが政府の関与が疑われる特殊な状況下で倒産しており倒産前の格付けについてもこれまでにない傾向がみられた。また、近年経済環境の悪化が唱えられながら企業倒産は激減している。経営者の景況感と倒産との関係を分析し学会発表を行った。 [平成22年度研究の実施内容] 1. 倒産処理別、年代別財務指標の算出、特異傾向指標の特定 ●収集データからデータの分散などについて、倒産処理別比較を中心に分析を実施データ追加及び特異傾向指標の特定作業の継続 ●新規倒産データ(上場分・非上場分)の追加 ●追加データについて、それまでに収集したデータと共に、特異傾向指標を倒産処理別に特定、その他の倒産処理企業との関係を分析 2. 倒産傾向と経済環境との関係の分析 BSIと倒産発生率、企業財務との関係を時系列に分析
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