研究概要 |
本研究の目的は,効果的な日本型コンプライアンスモデルを,日本企業を対象とした詳細な定性的調査にもとづき,実証的に解明することであった.本研究の成果として,職場主導型企業倫理活動モデルとして提示することができた.それは,日本型経営の特徴である,終身雇用,年功序列,企業別組合,企業内教育,ジョブローテーションなどが影響しているものである.特に,(1)内部講師の活用,(2)集合研修の実施,(3)アンケートの利用が企業倫理活動において,コンプライアンスモデルの実効性を高める上でより重要になることを示唆し,こうした取り組みから職場環境を改善することにより,企業不祥事を防止できることを提示している.
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