研究課題/領域番号 |
21330102
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研究機関 | 京都産業大学 |
研究代表者 |
大木 裕子 京都産業大学, 経営学部, 准教授 (80350685)
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研究分担者 |
柴 孝夫 京都産業大学, 経営学部, 教授 (00135641)
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キーワード | ブランド / 伝統工芸 / 技術の継承 / イノベーション / 楽器 / ピアノ / アーキテクチャ |
研究概要 |
今年度の研究を遂行した結果、研究の主な成果としては3点あげられる。 1. 楽器総合メーカーヤマハについてのブランド戦略、アーキテクチャについて、これまでの調査資料をまとめ海外での学会報告(アントワープ大学での国際アートマネジメント学会、ジュネーブ大学での国際社会学会)をおこなうとともに、和文、英文での論文を執筆しこれを投稿した。学会での報告を通じ、研究の内容について海外の研究者に対し広くアピールするとともに、研究に関する人脈を広げるよい契機となった。 2. 連携研究者、国内外の研究協力者との意見交換をおこない、特にピアノ産業について、楽器関連業界のビジネスモデル研究を精査した。内容については、次年度に向けて研究論文としてまとめつつある。 3. スタインウェイ社について、これまでの研究を掘り下げ、研究資料を整理した上でヤマハとのマーケティング戦略の違いについて論文を執筆した。(経営行動研究学会誌に投稿し受領された。論文は24年度夏に出版される予定である。) これまでの研究で不足している部分を補うために、現場での聞き取り調査を優先しておこなうとともに、下記の連携研究者、研究協力者との連携を図り、具体的な成果について検討をおこなってきた。 [連携研究者]早稲田大学・山田英夫(主に理論構築) [研究協力者]フィレンツェ大学・富沢佑貴(取材協力)、ゴールデンゲート大学・アン・スミス(知識提供)、ロンドン音楽図書館・エリザベス・ハート(知識提供)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
定性調査について、楽器の範囲が広いこと、電子楽器に対する調査研究の必要性が生じたことなどから、当初の計画で予定していた定量調査の準備には未だ着手できていない。
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今後の研究の推進方策 |
今後は定量調査の準備を積極的に進めていく必要がある。しかし当初の予定通りの研究から更に精緻化された調査を進めるためには期間とメンバーを拡張する必要性が生じたことから、最終年度申請をおこなっている。この申請が許諾されれば、電子楽器とアコースティック楽器とのダイナミックな調査が可能になる。却下された場合には、アコースティックな楽器に絞りブランド研究の最終的な統括に導くことができるように研究を遂行していく。
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