研究課題
1サービス・マーケティングの理論構築ACSI(米国版CSI)を基準に、日本版顧客指数のモデル(JCSI)を開発した。初年度は流通・サービス業29業種約300社からデータを収集した。ネット調査の手法と基本モデルの有効性が確認できた(小川主査のSPRING委員会)。モデル推定法は、階層ベイズが最も有効であることが実証された(照井)。ただしJCSIの分析では、データを精査した上で、簡便な最尤推定法が用いられている。2JCSIのデータ活用JCSIの枠組みは、業界内競争状況と異業種間での各社の強み・弱みを把握する診断手法として利用できる。JCSIデータを個別企業の市場環境分析やマーケティング、サービス業務の管理に応用する研究が行なわれた(小野)。小野が中心となり、JCSIのシステムの中に、新たな満足度指標「CDI」(顧客感動・失望指数)の提案が行われた。また、JCSIデータをもとに、スイッチング・バリアの影響の検討がなされた(酒井)。3適用分野の拡張と事例研究(国内と海外)JCSIを「BtoBサービス領域」に拡張する研究が進められた。消費財とビジネス財の購買プロセスを顧客満足の視点から識別する際に、顧客の集中度と製品のカスタマイズ(適応)水準による整理が有効であることがわかった(余田)。同時に、サービス・ドミナント・ロジック、特に価値共創に焦点をあてたサービス・イノベーションの事例研究が行われた(藤川)。また、顧客満足の源泉となる価値を、企業がサービスとモノを組み合わせながら、どのように企画・実現しうるかという課題について、定性的なフィールドスタディが行われた(小野)。リテール・マーケテイングにおけるサービスの革新については、ZARAやイオンリテール等の事例研究が進められた(南)。また、JCSIの枠組みが、エコブランドの分析に適用可能であることが示されている(頼・小川)。
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