本年度の研究は、実験システムを作成することに重点を置いて進められた。当初のスーパーコンピュータ上での構築という計画からクラウドコンピューティングでのシステム構築へと大きな計画変更を行ったが、実験システムは概ね完成し、アンケート部分とIDB法による選択実験に加えて二者択一型の一対比較データの収集システムの構築も終了した。 実験システムは、サーバー上で構築されているが、flexと呼ばれる新しいシステムを利用して作成されており、どの様なOS上でも容易に移植が出来るものとなっている。また、KGMODを利用した分析ツールもほぼ完成し、来年度以降大量データの分析が可能な状態になっている。 年度末にかけて試験的な運用を行い、いくつかのバグの修正を行った。その結果、実験システムの安定性が確保される見通しが立った。 また、本実験装置をサーバーでの運用からより可搬性のあるものに開発の方向性を変更したことで実験の開始が遅くなり、50万円の費用を次年度に繰り越して実施を行った。2010年度中に実証実験と店頭での実験、WEB調査を踏まえた尺度開発という3つの実験が終了した。
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