本研究は2年目に入り、本実験に向けて実験システムの構築を行った。特に3つの点に留意して開発が行われた。一つ目は、アンケート調査の部分で条件分岐質問を可能にするようにしたことである。二つ目は、一対比較の実験部分と評価・選択実験の間で連動性を取ることが可能になったことである。これによって、多くの銘柄の調査が可能となった。連動性を利用して選択・評価実験で限られた数の銘柄だけを取り扱うことが可能となった。三つ目は、複数の銘柄の振り分けを事前に行うことで選択・評価実験に送る銘柄数を調整することが出来るようになった。一対比較はやや被験者にとって煩雑なためこの方法も可能な形に追加改修を行った。 こうした変更とWebページの評価が出来るようにすることで、意思決定に利用可能な情報を増やすことが出来るようになった。以上の修正を行いながら、研究者が使いやすいように新たな機能の追加などを行い、実験を2月から3月にかけて実施した。これらの改修とデータ解析用のツールを整備するために実験の開始時期が遅くなった。 実験は大きく分けるとシステムの可動性を確認するために1回行い、振り分け機能の確認をするために1回行われ、3月に本実験を行った。本実験では4つの製品クラスを扱い、評価分析実験をおこなった。このデータの分析を来年度前半に行うとともに感情に関する尺度の安定性を確認することが行われる。予備実験は100名のサンプルで行われ、本実験は400名のサンプルで行われた。
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