• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2010 年度 実績報告書

ものづくり企業の生産管理と戦略管理会計との融合に関する理論的・経験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21330111
研究機関福井県立大学

研究代表者

上總 康行  福井県立大学, 経済学部, 教授 (20121494)

研究分担者 水野 一郎  関西大学, 商学部, 教授 (70174034)
長坂 悦敬  甲南大学, 経営学部, 教授 (00268236)
丸田 起大  九州大学, 大学院・経済学研究院, 准教授 (70325588)
篠田 朝也  北海道大学, 大学院・経済学研究科, 准教授 (50378428)
潮 清孝  中京大学, 経営学部, 講師 (90551747)
キーワード生産管理 / 生産コスト・シミュレーション / フィードフォワード管理 / 全員参加経営 / 機会損失 / 戦略的事業単位 / 京セラ / ハイアール
研究概要

本研究では,日本企業における生産管理と戦略管理会計の関係および融合について理論研究と経験的研究を行っている。そのなかで,まず今年度は以下のような成果をあげることができた。
生産プロセスの管理に関して,生産プロセスの設計段階に注目し,シミュレーションに基づく生産コストのフィードフォワード管理の検討を行った。その検討の一つとして,生産コスト・シミュレーション・ゲームの開発を行い,生産プロセスとコスト管理の統合的フィードフォワード管理の枠組みを提供した。近年,生産現場にも柔軟性が求められ,品質水準の高さも求められることから,単に生産効率を上げるだけでなく,柔軟性・複雑性に対応可能な生産管理会計システムを構築することが求められる。その管理会計の特徴は,タスク・コントロールというよりは,マネジメント・コントロールに位置付けられうるものである。かかる状況のなかで,生産ルーティンの管理に関して,京セラでは,余剰人員を積極的に活用することで将来収益力を増強し,管理会計的な視点でみれば,時間当たり採算を利用して機会損失を創出し,この機会損失を回避するプロセスを通じて全員参加経営の下で経営改革が行われ,将来を注意深く予測するフィードフォワード管理を駆使しながら,結果として高収益企業となったことが明らかになった。また,生産管理会計のグローバル展開を検討するための第一歩として,中国企業における経営管理システムに注目した。ハイアールの経営管理システムの中でもとくに最近管理会計の研究領域で注目されているSBU(Strategic Business Unit: 戦略的事業単位)に焦点を当て、ユニークだといわれるハイアールのSBUの意義と特徴を明らかにすることを目的とし,ハイアールの概要を確認し,つぎにその経営管理システムをハイアールの発展段階から考察したうえで,ハイアールのSBUの特徴を探ることができた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] MOTとマネジメント・コントロール・システム2011

    • 著者名/発表者名
      長坂悦敬
    • 雑誌名

      素形材

      巻: Vol.52, No.3 ページ: 42048

  • [雑誌論文] 京セラのアメーバ経営の仕組み-機会損失の創出と全員参加経営の視点から-2011

    • 著者名/発表者名
      上總康行
    • 雑誌名

      経済・政治研究所センナー年報2009

      ページ: 131-146

  • [雑誌論文] ハイアールの経営管理システムにおけるSBUの意義と特徴2011

    • 著者名/発表者名
      水野一郎
    • 雑誌名

      水野一郎・永井良和『中国経済・企業の多次元展開と交流』

      ページ: 143-168

  • [雑誌論文] 生産コストシミュレーションゲームの開発2010

    • 著者名/発表者名
      長坂悦敬
    • 雑誌名

      甲南経営研究

      巻: Vol.50, No.3 ページ: 1-24

  • [雑誌論文] アメーバ経営の仕組みと全体最適化の研究2010

    • 著者名/発表者名
      上總康行
    • 雑誌名

      アメーバ経営学術研究会『アメーバ経営学-理論と実証-』

      ページ: 58-88

  • [学会発表] BPMを活用した日本型モノづくり2011

    • 著者名/発表者名
      長坂悦敬
    • 学会等名
      関西設計管理研究会第429回例会
    • 発表場所
      大阪国際ビル
    • 年月日
      2011-01-29
  • [学会発表] Research on BPM for SCM Optimization2010

    • 著者名/発表者名
      Y.Nagasaka
    • 学会等名
      The 4^<th> Seoul Supply Management Conference
    • 発表場所
      ソウル
    • 年月日
      2010-10-18

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi