研究課題/領域番号 |
21330114
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
林 香里 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (40292784)
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研究分担者 |
KALIN Jason 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (80361632)
丹羽 美之 東京大学, 大学院・情報学環, 准教授 (00366824)
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キーワード | メディア / 制度 / 国際比較 / 公共放送 / 新聞 / インターネット / 商業放送 / ジャーナリズム |
研究概要 |
初年度として、今年度前半は、とくに英国の資金調達が遅れたため、資金調達への協力のためのメールや文書のやりとりが行われた。8月までに各国の資金源確保はほぼ完了。11月23日には、ロンドンで初回の全体ミーティングが行われたが、その際、予定の8カ国ではハンガリーが辞退し、かわりにインド、カナダ、オーストラリア、コロンビアが加わることが了承された。会合ではまた、比較可能なデータ収集を行うために、先行研究をもとに調査方法の洗練について議論が行われた。Jason G.Karlinは、日米比較のメディア比較に関する知見の文献を選定し、比較調査実施の参考とした。そのほか、EUにおけるメディアシステム比較の先行研究を渉猟。以上のメディアシステム比較に関する知見は、各メンバーが学会発表をはじめ、論文執筆に生かし、今後の布石とした。 理論的準備をする一方で、今後の調査実施準備のために、日本の研究チームは、メディア内容分析実施のためのデータの選定を行った。実施にあたって、丹羽と林は、公共放送NHKおよび民放報道番組、全国紙2紙など国内各種メディアを網羅的に抽出し検討した。11カ国でのコーディングは、2010年5、6月に行い、そのトレーニングは2010年4月に行うことが合意されたが、その準備段階として3月にコーダーとミーティングを行い、コーディングについて勉強会を実施。コーディングするためのコード表についてもコーダーたちと議論をし、それをロンドンに伝えフィードバックするプロセスを重ねた。加えて、政治知識を測るインターネット・サーベイのために調査会社である米国ポリメトリックス社との打ち合わせも開始したが、予定したサーベイは2009年度中は困難となったため、その分の予算を次年度に繰り越した。また、年度の途中で、8カ国に含まれる韓国の参加者である李準雄ソウル大学言論情報学科准教授と、日韓2国間での報道・ジャーナリズムの比較プロジェクトの可能性について、東京で検討した。
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