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2009 年度 実績報告書

不平等と逸脱行動-社会関係資本、不安感を媒介とする自殺・犯罪率の因果構造分析

研究課題

研究課題/領域番号 21330126
研究機関関西大学

研究代表者

与謝野 有紀  関西大学, 社会学部, 教授 (00230673)

研究分担者 高瀬 武則  関西大学, 社会学部, 教授 (90187956)
安田 雪  関西大学, 社会学部, 教授 (00267379)
高坂 健次  関西学院大学, 社会学部, 教授 (60027977)
草郷 孝好  関西大学, 社会学部, 教授 (30308077)
キーワード社会関係資本 / 信頼 / 自殺 / 犯罪 / 兵庫県
研究概要

本年度は、次年度の兵庫県下での広範囲な面接調査の準備段階として、兵庫県佐用町、宍粟市およびそれに隣接する岡山県西粟倉村を中心にフィールドワークと聞き取り調査を行った。この聞き取り調査を通じて、農山村部での地域の紐帯、人々の信頼関係の機能を確認するとともに、そのような信頼関係が作動する必要条件として1)社会システムへの信頼感が存在すること、2)運動論が指摘するように、信頼性を提示し続ける中核が存在することの二つが明らかになってきた。
上記のフィールドワークと並列する形で、日本全国の地域情報と自殺の関連性について、相関分析、回帰分析、階層線形モデルを用いた基礎分析を行い、信頼感が頑健に自殺率とマイナスの関係をもつことを明らかにした。また、犯罪にはこのような関係がみられないことも明らかになった。
さらに、都市データから、自殺率と失業率の関係が、都市規模によって強く規定されており、農山村部で自殺予防に功績のあった、臨床心理学的アプローチが、都市部では機能しない可能性が高いこと、さらには、失業率が大都市では自殺を強く正に規定し、経済的問題が都市の自殺の基底にあることを明らかにした。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2010 2009

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 格差、信頼とライフチャンス -日本の自殺率をめぐって-2010

    • 著者名/発表者名
      与謝野有紀
    • 学会等名
      SSM研究会
    • 発表場所
      法制大学市ヶ谷キャンパス(東京都)
    • 年月日
      2010-01-08
  • [図書] 玄田・宇野・中村編『希望学4:希望のはじまり』75-105頁2009

    • 著者名/発表者名
      草郷孝好
    • 総ページ数
      320
    • 出版者
      東京大学出版会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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