研究課題
平成21年度の研究活動実績の概要は以下の三つの点にある。第一に、研究実施計画で立案されていたべーシック・インカム日本ネットワークを設立し、平成22年3月26、27日の両日にかけて設立記念国際学術シンポジウムと設立集会を開催した。アンドレヤ・フマガリ氏(パヴィア大学・べーシック・インカムイタリアネットワーク)やガイ・スタンディング氏(バース大学・べーシックインカム世界ネットワーク)をはじめとする、国内外の研究者やアクティビスト等の多彩なシンポジストと企画協力者が参加することによって、研究目的に掲げていた国内外で展開するネットワーク形成の重要な基盤は整った。第二に、ネットワーク形成と同時にもう一つの研究目的である、わが国へのベーシック・インカムの政策導入に向けた総合的検討に関連する研究会を関西と関東で実施した。そのうち平成21年8月2日に開催された研究会では、報告者にベーシック・インカムの修正バージョンである参加所得を研究している福士正博氏(東京経済大学)、討論者に仁平典宏氏(法政大学)と畑本裕介氏(山梨県立大学)を迎え、活発な議論を行った。第三に、総合的検討の研究成果をベーシック・インカムに関する二つの分科会を設けた社会政策学会第119回大会(金城学院大学)で発表した。そこでの報告内容は、ベーシック・インカムの受け取る主体に関する問い、フェムニズムにおける論点、ケア労働を含めた労働市場との関係、居住・生活・ケアの単位を巡る問題、累進所得税による試算があった。
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