研究課題
1.スポーツにおける予測と主観的運動強度の定量的評価(森とF.Mullerが担当)テニス選手のストロークのCGアニメーションを作成し、主観評価により動作の現実感を検討した。主観的運動強度の評価については、ドイツで用いた評価尺度の日本語版を作成中である。2.歩行中の空間認識における左右差の分析(樋口とL.Maloneyが担当)狭い隙間を歩いて通過するときに右側を多くぶつけるという先行研究の報告に関して、右足で隙間を通過することによる重心のシフトの可能性を排除して追証をおこなった。その結果、歩行軌道は一貫して右側に変更するのではなく、注意がむけられた方向とは逆方向にシフトすることが明らかとなった。3.音楽家の第2言語習得能力の検討(積山と貞方マキ子が担当)オランダ語と日本語を言語素材とした聴取実験を行い、音楽家の第二言語習得能力の優位性を検証した。弁別実験では、単語をモーフィングにより段階的に変化させた合成音刺激と元の刺激の異動判断を求め、同定実験では、2つの単語を学習させた後、テスト刺激が記憶した2つの単語のどちらと同じ音韻を含むかを判断させた。その結果、音楽経験者の方が非経験者よりも正答率が優れる場合が多く、それは外国語に限らず母国語でもみられ、日本語の促音の有無の対立に関して顕著であった。以上の研究成果については、8月のInternational Congress of Applied Psychology(メルボルン)、9月の日本心理学会(豊中市)など国内外の学会で発表するとともに、Acta Psychologica誌とExperimental Brain Research誌にそれぞれ論文が掲載予定である。また、日本心理学会では研究課題名と同一の題目でワークショップを主催し、森、積山、樋口、貞方がそれぞれこれまでの研究成果を報告した。
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