研究課題/領域番号 |
21330171
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
近藤 健一郎 北海道大学, 教育学研究科(研究院), 准教授 (80291582)
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研究分担者 |
藤澤 健一 福岡県立大学, 人間社会学部, 准教授 (00301812)
武藤 拓也 国士舘大学, 文学部, 准教授 (50290664)
三島 わかな 琉球大学, 大学教育センター, 非常勤講師 (60622579)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | 沖縄県教育会 / 教育会雑誌 / 郷土博物館 / 島袋源一郎 / 沖縄教育 |
研究概要 |
本年度は、沖縄県教育会の活動について機関誌編纂と博物館事業にかかわり、以下のことを明らかにする論文を発表した。 (1)沖縄県教育会機関誌『沖縄教育』(1906~1944年)の復刻刊行を終えた。そこでは第328号までは収録できたものの、最後の状況について詳らかにすることはできなかった。そのため、他府県との比較を含め全国的な出版統制とのかかわりから考察し、『沖縄教育』では明確な終刊号が存在せず自然休刊と呼べる事態であったが、それは全国的に約半数の府県が該当するものであったことを明らかにできた。ただし沖縄県教育会の組織状況に即した編纂体制についての解明は、来年度以降の課題として持ち越すこととなった。 (2)沖縄県教育会の活動と教育実践(とくに郷土教育実践)との接点として、1936年に沖縄県教育会附設郷土博物館が開館する経緯と、その中心人物であった同会主事島袋源一郎の郷土史観について論じた。設立過程においては進捗と停滞を繰り返しており、島袋が沖縄県教育会の運営から離れた時期には事業が停滞し、戻ってくるや進捗し他組織と協働して開館に至ったことを明らかにした。同館が開館した1930年代には全国各地に郷土博物館が設けられており、沖縄の郷土博物館の特質はやはり資料収集と展示に求められるべきである。そこで博物館の展示を復元している先行研究や関連する資料に基づいて、見学者は郷土博物館に入るや、交易によって繁栄している琉球王国と同時に、古代から日本の一部である琉球・沖縄を見聞することになったことを示した。このような琉球・沖縄史像は、島袋の郷土史叙述を反映したものであったことを明らかにした。今後は、郷土研究・郷土教育について島袋を中心に追究していくことが課題となる。 その他、奄美諸島での教育や九州沖縄八県連合教育会に関する資料の収集、整理などを行った。それらに基づいた論文発表は今後の課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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