研究課題
本研究は、主に日本・中国・韓国という東アジア諸社会における「伝承」文化と「習い事」文化に着目し、その継承のあり方(伝承/伝授/伝達、および習得/学習の様式)に通底する基本原理と諸要素を抽出すると同時に、グローバリゼーションの下での人々の生活と生涯学習の諸課題に、文化の存続・変容をめぐるダイナミズムがいかに結びついているか、その現状と可能性を比較考察するものである。当該年度は、中国・韓国の研究者・実践者を招聘し、滞日中の関係者の参加をも得て、伝統・伝承文化の継承/・研究活動を報告し合い、日中韓の垣根を越えて意見交換する「京都会議」(京都大学、2010年9月18日)、および日本社会教育学会研究大会ラウンドテーブルとして「日中韓の伝統・伝承文化と生涯学習をめぐる対話セッション」(神戸大学・同20日)を「英語を用いない国際会議」として開催した。大城和喜氏(元沖縄県南風原文化センター館長)の二集落(喜屋武と津名山)の綱引きと人間形成に関する比較報告、胡学亮氏(中国・北京師範大学珠海校日本教育研究所長)による安徽省の中学校での伝統文化学習の事例検討、趙誠姫氏(韓国・忠南教育研究所事務局長)・李鐡哲氏(同副所長)の農村共同体運動を担う同研究所における伝統的農耕文化の継承活動や民俗・年中行事による異世代交流の報告の後、コメンテーター張妙弟氏(中国・北京聯合大学北京学研究所長)が東アジアにおける伝承・伝統文化の継承の現代的意義と三国比較研究の重要性を強調された。二会議から論点を抽出・議論し、第二回国際シンポジウム(2011年秋中国・珠海)に向け準備中である。
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京都大学生涯教育学・図書館情報学研究
巻: Vol.10 ページ: 121-122
巻: Vol.10 ページ: 123-134
巻: Vol.10 ページ: 135-151
巻: Vol.10 ページ: 153-163
新潟大学教育学部研究紀要(人文社会科学編)
巻: 第3巻第2号 ページ: 163-170
2010年度北京学シンポジウム記念論集(北京聯合大学北京学研究所)
巻: (印刷中)
Collection of Papers for the International Symposium on "Women, Work and Social Development between Turkey and Japan," (Canakkale Onsekiz Mart University)
日本学習社会学会編『学習社会研究』、学事出版
巻: 第1号 ページ: 54-65
http://www.ohmynews.com/