研究課題/領域番号 |
21330179
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松下 佳代 京都大学, 高等教育研究開発推進センター, 教授 (30222300)
|
研究分担者 |
伊藤 実歩子 甲南女子大学, 人間科学部, 准教授 (30411846)
石井 英真 神戸松蔭女子学院大学, 経済学部, 講師 (10452327)
樋口 太郎 大阪経済大学, 経済学部, 准教授 (30413397)
杉原 真晃 山形大学, 基盤教育院, 准教授 (30379028)
遠藤 貴広 福井大学, 教育地域科学部, 准教授 (70511541)
|
キーワード | 新しい能力 / ポスト近代社会 / リテラシー / PISA / パフォーマンス評価 / 真正の評価 / ルーブリック / OSCE-R |
研究概要 |
(1)理論研究--パフォーマンス評価で用いられるルーブリックが単なる質の数値化のツールになりやすいという問題を指摘し、学びの質を垂直的に把握するためのツール(ルーブリック)と水平的に把握するためのツール(解法のタイプなど)の両方が必要であることを実証的に明らかにした。その成果をWALS(The World Association of Lesson Studies International)2011のシンポジウムで発表した。また、<新しい能力>をめぐる言説の検討、教養という視点からの学力の批判的検討、PISAの各国の教育へのインパクトの検討などを多角的に行った。 (2)比較研究--2011年11月にアメリカでの調査を行った。具体的には、「真正の評価」の理論と実践を重ねているエッセンシャルスクール連盟2011秋フォーラムへの参加・情報収集、草の根レベルでテスト政策に対抗する評価改革を展開している実践現場(ミッション・ヒル・スクール)への訪問調査を行った。また、アメリカの公立学校改革の実践と理論で知られるDeborah Meier氏とNicholas Meier氏を招いて講演・研究会を開催し、「精神の習慣」や「学習結果の発表会(exhibitions)」を中心に、アメリカにおける「真正の評価」実践の現状と課題を明らかにした。 (3)実践研究--藍野大学における理学療法教育分野でのOSCE、およびOSCEリフレクション法(OSCE-R)を具体例として、評価者の経験にもとづく評価の差異の検討、理学療法士の中核的能力の抽出にもとづくパフォーマンス課題の改訂などを行い、その成果をISCAR(The International Society of Cultural and Activity Research)2011で口頭発表した。また、初等・中等教育段階でのパフォーマンス評価実践を学校現場との協働で進めた。
|