研究課題/領域番号 |
21330182
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
斉藤 利彦 学習院大学, 文学部, 教授 (20178495)
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研究分担者 |
市山 雅美 湘南工科大学, 工学部, 専任講師 (50410030)
稲垣 恭子 京都大学, 教育学部, 教授 (40159934)
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キーワード | 校友会雑誌 / 学校文化 / 旧制中学校 / 高等女学校 / 実業学校 / 編集方針 / 執筆者 / 誌面 |
研究概要 |
本研究は、『校友会雑誌』を手がかりとして、中等諸学校における学校文化を多様な側面から明らかにする。その際、それらの異同、例えば男子中等教育機関である中学校・実業学校と、女子中等教育機関である高等女学校では、その学校文化のありようがどのように異なっていたのか、あるいは同じ男子中等教育機関においても「正系」とされた中学校と、職業教育の系統であった実業学校とでいかなる違いがあったのかを解明する。また、地域による学校文化の違いも、重要な意味を持つ。 以上の研究関心に立って、本年度は、この数年来実施してきた、旧制中学校および高等女学校を前身にもつ高等学校、それぞれ700校、1074校に対し『校友会雑誌』の刊行と所蔵に関する全国アンケート調査をもとに、多面的な分析を加えた。また、各地の公共図書館における2000冊に及ぶ『校友会雑誌』の所蔵を確認した。さらには、300種類、700冊以上の『校友会雑誌』を収集し、その中には、「外地」「外国」であった台湾、朝鮮、満州(新京・大連・奉天)、上海、青島、樺太、ハワイ等の日本人学校の『校友会雑誌』を含んでいる。それらの調査をふまえ、データ・ベース化も行った。 以上の成果を、教育史学会第55回大会のコロキウム「戦前期中等諸学校における『校友会雑誌』と学校文化の研究」(2011年10月2日、於京都大学)として報告した。 また、研究報告書(第一集)『旧制中等諸学校の『校友会雑誌』にみる学校文化の諸相の研究と史料のデータ・ベース化』(全367頁)を刊行し、『校友会雑誌』の記事内容の分析に取り組んだ。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
今年度までの研究成果を、教育史学会第55回大会のコロキウム「戦前期中等諸学校における『校友会雑誌』と学校文化の研究」(2011年10月2日、於京都大学)として報告し、また、研究報告書(第一集)『旧制中等諸学校の『校友会雑誌』にみる学校文化の諸相の研究と史料のデータ・ベース化』(全367頁)を、当初の計画より一年早く刊行し、『校友会雑誌』の記事内容の分析に取り組むことができた。
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今後の研究の推進方策 |
(1)今後は、これまでの研究の成果をふまえ、さらなる『校友会雑誌』史料の収集を行う。 (2)『校友会雑誌』内容の多面的な分析を行っていく。 (3)その成果を、今年度も、まずは学会で発表する。 (4)また研究成果報告書(第二集)の刊行も視野に入れて進めていく。
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