研究課題/領域番号 |
21330204
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
上野 行一 高知大学, 教育研究部・人文社会科学系, 教授 (40284426)
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研究分担者 |
奥村 高明 国立教育政策研究所, 教育課程センター, 教育課程調査官 (80413904)
一條 彰子 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館, 企画課, 主任研究員 (40321559)
三澤 一実 武蔵野美術大学, 造形学部, 教授 (10348196)
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キーワード | 美術教育 / 対話 / 意味生成 / 鑑賞教育 |
研究概要 |
平成21年度研究計画は、研究目的に基づき、〈課題(1)〉「日本及び地域の特色ある美術作品や伝統・文化に関する教材の選定」に関して研究を行った。 1. 美術作品や伝統・文化に関する教育に関して、先進的な研究と実績のあるフランス国ルーヴル美術館及び英国テイト・ギャラリーにて実地調査を行った。それぞれの教育部門責任者から歴史と現状について講義を受け資料を入手し、その後実際の教育活動に参加、観察を行った。特に近年わが国でも関心が高まっているベルグソン高等学校の「クラス・ルーヴル」については、1年次の授業を経験した8名の2年生及び指導に当たった教師チームから具体的な実践の模様を聞き取り調査することができ、芸術教育の効果、役割についての深い示唆を受けることができた。 2. 日本の特色ある美術作品や伝統・文化に関する教材の選定については、確定に至らず継続中である。 3. 地域の特色ある美術作品や伝統・文化に関する教材の選定に関しては、東京都府中市において教育委員会、市立美術館、学校による実行委員会を設立、第1次候補作品42点を選定した。次年度〈課題(2)〉の「カリキュラム開発と指導書の作成」に向けて研究継続中である。また、秋田県において教育委員会及び県立美術館、県立近代美術館の協力のもとに研究組織づくり、作品選定準備に入った。このように都道府県レベルと市町村レベルの二つのカリキュラム開発が進行中であり、府中市と秋田県をモデルとして比較考察していくことになる。次年度6月27日28日に府中市美術館にて、小学生3クラスを対象に選定した作品と指導書による試行的な実践授業を公開し、多方面からの評価を受ける予定である。
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