本年度の研究は、2年目ということであり、研究体制を整えながら、当初の研究の遂行にあたった。 まず、本年度は韓国の道徳教育について現地調査や視察、研究交流会を通して研究を深めていった。特に韓国の教育を専門とする静岡大学教育学部の馬居正次教授に研究協力員として加わっていただき、また、以前から交流のあるソウル大学の鄭世九名誉教授及びその研究グループの皆さんを中心に研究交流会をもつことができた。実際の授業も参観し、授業者との意見交換や校長、教育委員会の担当者等とも意見交流を行うことができた。なお、それらの成果は冊子にまとめることができた。なお、本研究と関連させながら、北京、ソウル、東京の子どもたちの生活・道徳性意識調査も行った。 また、我が国の道徳教育については、押谷が中心となり新教育課程における道徳教育を改正教育基本法との関連で考察したり、韓国や中国の教育改革と比較するなどの研究を深め、教育雑誌や、共著等にまとめを行った。さらに修身教育についての分析は、特に連携研究者の貝塚茂樹教授を中心としてまとめを行っている。インタビュー調査については、調査は行えたが十分なサンプルを集めることができなかった。来年度の課題としたい。 なお、昨年行った中国調査についてさらに継続しており、来日された北京師範大学の檀伝宝教授とも研究会をもち、研究交流を深めることができた。またアメリカの道徳教育についても来年度の調査研究に向けて計画を進めることができた。
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