• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2011 年度 実績報告書

ITを活用した読み書き障害の評価と教育支援に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 21330211
研究機関東京大学

研究代表者

中邑 賢龍  東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (70172400)

研究分担者 坂井 聡  香川大学, 教育学部, 准教授 (90403766)
苅田 知則  愛媛大学, 教育学部, 准教授 (40363189)
キーワード学習困難 / 学習支援技術
研究概要

本年度は、3年間の研究のまとめとして、本研究で開発された検査の様々な場所での利用可能性を検証すると同時に、検査結果に基づく支援技術適用の有効性も検証し、また、その成果をマニュアルとしてまとめ公開する事を目的とした。
英語圏で生活する日本人の子どもの読み書き能力を検討するために、シアトル日本人補習校に通う生徒79名、また補習校に通ってない生徒9名の読み書きデータを測定した。その結果、88名中11名に読み書きの顕著な遅れが見られ(補習校生徒10%、補習校外生徒56%)、また、両グループの読み書き能力差は学年が進行するに従って拡大することが明らかになった。英語の読み書きについては時間の制約上実施出来なかった。本研究で得た標準データを活用することで海外在住の子どもの読み書き実態を明らかに出来た。
また、読み書き障害のある子どもへの支援技術の適用について検討を行った。その結果、他のテストバッテリーと組み合わせて視覚性・聴覚性タイプに分類することで、いくつかの有効であると考えられる支援技術を提示する事が出来た。それを子どもに使ってもらうことで子どもが自己調整しながら自分に合った機器を選択できることが明らかになった。さらに日本特殊教育学会やLD学会において支援技術活用についての発表やシンポジウムを開催し、技術利用を前提とした新しい特別支援教育の枠組みの方向性を提示した。
評価および支援技術適用マニュアルについては、今年度中に「読み書き困難がある小学生の評価検査(仮題)」という検査として出版予定である。今回の研究で得られた読み書き検査による診断でその支援技術機器やソフトウェアについては研究室のHPにまとめ公開している
(http://at2ed.jp/pro/categoryList1.php/)。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 読み書き困難児に対する適切な支援ツールの選択決定「読み書き相談室ココロ」における事例を通して2011

    • 著者名/発表者名
      河野俊寛、平林ルミ、高橋麻衣子、中邑賢龍
    • 雑誌名

      LD研究2011-10

      巻: 20巻3号 ページ: 317-331

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 小学校通常学級在籍児童の読み書き能力の発達-N市内3小学校の読み速度、書字速度、及び書字の誤りについて2011

    • 著者名/発表者名
      河野俊寛、平林ルミ、近藤武夫、中邑賢龍
    • 雑誌名

      LD研究2011-10

      巻: 20巻3号 ページ: 332-341

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 児童の読み困難を支援する電子書籍端末ソフトTouch & Readの開発と導入方法の検討2011

    • 著者名/発表者名
      高橋麻衣子、巌淵守、河野俊寛、中邑賢龍
    • 雑誌名

      認知科学

      巻: 18-3 ページ: 521-533

    • 査読あり
  • [学会発表] デジタルペンによる読み書き障害児童の書字評価2011

    • 著者名/発表者名
      平林ルミ、河野俊寛、中邑賢龍
    • 学会等名
      日本特殊教育学会第49回大会
    • 発表場所
      弘前大学(青森県)(自主シンポジウム)
    • 年月日
      2011-09-25
  • [学会発表] 読み書きの特別支援教育における支援技術利用の在り方(2)~支援技術の教育現場での利用を3つの視点(Assessment, Intervention, System)からの実例を通して考える~2011

    • 著者名/発表者名
      近藤武夫、中邑賢龍、高橋麻衣子、平林ルミ、河野俊寛
    • 学会等名
      一般社団法人日本LD学会第20回大会
    • 発表場所
      跡見学園女子大学(東京都)(自主シンポジウム)
    • 年月日
      2011-09-18
  • [学会発表] 小学生の試写書字速度はどのように発達するのか?~5年生の縦断研究から~2011

    • 著者名/発表者名
      河野俊寛、平林ルミ、中邑賢龍
    • 学会等名
      一般社団法人日本LD学会第20回大会
    • 発表場所
      跡見学園女子大学(東京都)(ポスター発表)
    • 年月日
      2011-09-17
  • [備考]

    • URL

      http://at2ed.jp/

URL: 

公開日: 2013-06-26  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi