研究課題/領域番号 |
21340003
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
山形 邦夫 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (60015849)
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研究分担者 |
伊山 修 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (70347532)
越谷 重夫 千葉大学, 大学院・理学研究科, 教授 (30125926)
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キーワード | 有限次元多元環 / 加群圏 / Auslander-Reitenクイバー / 傾理論 / 自己入射多元環 / 群多元環 / 表現 |
研究概要 |
有限次元多元環と加群圏の代数的性質との関係について研究を行った。加群圏の有する性質が多元環のどのような性質に関わるのか、逆に、与えられた多元環上の加群圏はどのような性質を有するのかという観点から、本研究組織のほかに海外研究協力者とも連携して研究を行い、山形、伊山、越谷等を中心として主としてそれぞれ次のような成果を得た。 加群圏の構造を示す基本情報であるAuslander-Reitenクイバーの成分に注目して研究を行い、とくに基準成分を有する自己入射多元環の性質調べた。また遺伝多元環上で成分の結合部分の加群を決定した。これらはガロア被覆を介して遺伝多元環周辺の重要な多元環と係わり、さらに研究を継続する。 傾理論において基本的なAPR傾加群を一般化した加群を導入し基本的な性質を調べた。その結果、高次元Auslander-Reiten理論で重要なある有限表現性が、一般化した加群の自己準同型環により普遍であることを示し、また自己入射的な前射影多元環を構成しその安定加群圏と団圏との圏同値性を示した。 有限群の群多元環上の加群圏に関して、重要な未解決門問題の一つであるブルエによる可換不足群予想について研究を行い、ある重要な散在型単純群の一つである原田群に対して、この予想が正しいことを示した。またリー型有限単純群に係わる群多元環に関して研究を行った結果、加群圏の新たな森田同値性の存在を予測できるようになり、新たな課題を得た。
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