研究概要 |
今年度は Galois deformation theory の応用の研究を行った. Galois deformation theory は従来 modularity conjecture など Langlands 対応を確立するために使われてきたものであるが, 筆者はより直接の数論への応用があるはずである, という視点から研究を行って来た. これについては総実代数体に対する相対類数の素数 p による非加除性(indivisibility)をその最初の例として取り上げて来た. 応用上, p がその代数体で分岐している場合を含めることが重要となるが, その場合を含めた結果を得, プレプリント「Indivisibility of relative class numbers for quadratic extensions of totally real fields」を準備中である. 分担者である高井はこの様な二次拡大の数を具体的に下から評価する研究をしているが, 有理数体の Galois 拡大になっている場合で, p が大の時, 評価を得た. これは既にプレプリントとなっている. 今後これらを論文出版の予定である. また, 加藤は fake projective plane (志村多様体の一例) について研究を継続中である. これ以外にも リジッド幾何学において Berkovich 型の解析空間との関係を Stone 空間の理論に基づき解析した. これは加藤との共同研究であるが, 内容については 招待講演を 2012 6 月に東京で行っている.
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