(1)漸近的双曲多様体上の逆散乱問題。錘状特異点を持つ多様体に対してカスプからの逆散乱問題を考察していたが、高次元の場合に問題解決の見通しを得た。カスプでない場合のスペクトル・逆問題に関して論文“Introduction to spectral theory and inverse problem on asymptotically hy@erbolic manifolds(255 ページ)を完成し投稿した。 (2)離散シュレーディンガー作用素に対する逆散乱問題。正方格子上の離散シュレーディンガー作用素に対して一つの固定したエネルギーからポテンシャルを再構成できることを証明した。同時にレリッヒ方の定理を離散問題に拡張した。これらは初めて得られたものであり、注目に値する。結果は現在投稿中である。 (3)不連続な熱伝導率をもつ熱方程式に対する境界値逆問題。境界の一部分における計測値から媒質内の熱伝導率の不連続性を決定する問題を、不連続性が時間に依存しない場合と時間に依存する場合の双方に解決した。数値計算も行い、robust な計算方法であることが立証された。結果は投稿され一部はすでに掲載されている。
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