Baガスの暗黒共鳴を引き起こすのに必要な、554nmレーザーシステムの構築を行った。これは、波長1108nmのレーザーとその1/2波長に変換するSHG(第2次高調波発生システム)の2つのシステムから校正され、554nmの狭帯域でのレーザー発振をする。まず、このデザインを行い、必要なスペックを満たすデバイスの選定を行った。前半の1108nmについては、丁度良いレーザーダイオードが見つかったので、これと回折格子を組み合わせ、外部共振器付きレーザーとして、狭帯域で1108nm発振するよう設計した。後半のSHGについては、PPLN結晶という非線形光学素子とその温度コントローラからなる。この媒質中を光が通過する際、丁度1/2波長の出力となるよう調整されている。また、2倍波生成時の位相整合の温度依存がある為、精密な温度コントーロールが要求される。こちらの組み上げを終え、発振に成功した。まだ期待通りの性能ではなく、調整しつつ使用している。
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