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2011 年度 実績報告書

パイオン崩壊分岐比の超精密測定と標準理論を超えた物理の探索

研究課題

研究課題/領域番号 21340059
研究機関大阪大学

研究代表者

青木 正治  大阪大学, 理学研究科, 准教授 (80290849)

キーワードパイオン / レプトン普遍性 / 精密測定 / CLFV
研究概要

素粒子の標準理論ではπ^+→e^+ν_e崩壊はヘリシティー抑圧されており分岐比が非常に小さい。そのため、ヘリシティー抑圧されない新しい物理現象に対して、その効果が大きく増幅して観察される特別な崩壊モードとなっている。本研究の目的は、π^+→e^+ν_e崩壊とπ^+→μ^+ν_μ崩壊の相対的な分岐比(Re/μ)を0.05%の精度で超精密測定することにより、標準理論をえた現象を探索する事にある。
2011-2012年度は、2009年度に開始した物理データ収集を継続し、2011年8-12月および2012年7-12月に物理データ収集を行った。その際、大学院生がTRIUMFに長期間滞在し、日本グループが責任を持つ波形記録デバイスの管理運用や、精度の高い物理解析に必要な特別データの収集などを行なった。インターネット経由でのリモートアクセスなどを活用して、日本からもリモートで物理データ収集に参加した。
また、2009-2010年に収集した物理データの解析を進めた。解析においては、人為的なバイアスが混入する危険性を低減するための「ブラインド解析」を採用した。稀崩壊実験における「ブラインド解析」とは異なる手法で実現する必要があるため、本研究独自の「ブラインド解析手法」を開発した。
2011年12月および2012年12月には、時間スペクトルに起因する系統誤差を低減するための特別な校正データを収集した。さらに、時間スペクトルに内在する各種バックグランドの分析を推し進め、アクシデンタルコインシデンス起源のバックグランドの影響を精度良く評価する手法の開発に成功した。この解析の結果は、大学院生によって2012年度大阪大学修士論文としてまとめられている。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Search for massive neutrinos in the decay2011

    • 著者名/発表者名
      M. Aoki, M. Blecher, その他
    • 雑誌名

      Physical Review D

      巻: 84 ページ: 052002(5)

    • DOI

      10.1103/PhysRevD.84.052002

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Measurement of the pion branching ratio at TRIUMK2011

    • 著者名/発表者名
      C. Malbrunot, M. Aoki, その他.
    • 雑誌名

      AIP Conference Proceedings

      巻: 1441 ページ: 564-566

    • DOI

      10.1063/1.3700618

  • [雑誌論文] An experimental search for muon-electron conversion in nuclear field atsensitivity of 10-14 with a pulsed proton beam2011

    • 著者名/発表者名
      M. Aoki, その他
    • 雑誌名

      AIP Conference Proceedings

      巻: 1441 ページ: 599-601

    • DOI

      10.1063/1.3700628

  • [学会発表] -DeeMe- An Experimental Search for μ-e Conversion in Nuclear Meld at Sensitivity of io-14 with Pulsed Proton Beam from J-PARC RCS2011

    • 著者名/発表者名
      M. Aoki, その他
    • 学会等名
      US-Japan Workshop
    • 発表場所
      つくば,日本
    • 年月日
      20111220-20111221
  • [学会発表] An Experimental Search for Muon-Electron Conversion in Nuclear Fieldat Sensitivity of 10・14 with Pulsed Protong Beam -DeeMe2011

    • 著者名/発表者名
      M. Aoki, その他
    • 学会等名
      Fundamental Physics at the Intensity Frontier
    • 発表場所
      Rockville,米国
    • 年月日
      20111130-20111202
  • [学会発表] The new pi-e-nu experiments2011

    • 著者名/発表者名
      M. Aoki
    • 学会等名
      The 13th Annual Meeting of the Northwest Section of the American Physical Society
    • 発表場所
      Corvallis,米国(招待講演)
    • 年月日
      20111020-20111022

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公開日: 2014-07-16  

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