研究課題/領域番号 |
21340063
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研究機関 | 佐賀大学 |
研究代表者 |
杉山 晃 佐賀大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (80187674)
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研究分担者 |
松澤 昭 東京工業大学, 工学研究科, 教授 (80361781)
身内 賢太朗 京都大学, 理学研究科, 助教 (80362440)
田中 真伸 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 准教授 (00222117)
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キーワード | ピクセル型読み出し回路 / マイクロパターンガス検出器 / ASIC / ポストプロセス |
研究概要 |
読み出し回路に関しては、200μ角ピクセルが20x20=400チャンネル並んだ試作チップを完成させ、電気的動作試験をおこない、機能が動作する事を確認した。また、ガス増幅による電子信号の読み出し試験をおこなうために検出器に実装し、試験をおこなった。テストパルスにより実装後の動作確認をおこない、さらにα線による信号検出をおこなったが、明確な信号と断定できる飛跡の検出には成功していない。これは、ADCのコンパレータが入力ゲート信号との干渉により何らかのノイズを拾い感度が劣化していることが原因で、アナログ回路のゲインが更に10倍必要であることが判明した。これらは次回試作の検討課題となる。ノイズの中から信号を抽出するために、到達時間を限定することができるカリフォルニウム(Cf)線源による中性線を使った測定を進めており、反跳陽子の飛跡測定を目指している。また、電子の収集効率が悪い可能性もあるため、実装機に外部信号源を用いたテスト実験をおこなうことも計画している。 ポストプロセスに関しては、ネガ型フォトレジスト(SU-8)によるギャップ用ピラーの製作は可能になった。厚さや、ピラーの立上がりも露光・現像の条件出しをおこなうことで、充分制御できることを確認した。次のステップである、金属電極の成膜とパターン加工を進めており、成膜方法と条件を検討している。今年度は単体でのガス増幅機構の製作を予定しており、動作試験をおこない、チップへの組み込みを検討する。
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