研究課題/領域番号 |
21340067
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研究機関 | 神戸常盤大学 |
研究代表者 |
田中 正義 神戸常盤大学, 保健科学部・医療検査学科, 教授 (70071397)
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研究分担者 |
藤原 守 大阪大学, 核物理研究センター, 准教授 (00030031)
郡 英輝 大阪大学, 核物理研究センター, 助教 (40448022)
高松 邦彦 神戸常盤大学短期大学部, 口腔保健学科, 講師 (80392017)
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キーワード | 強制偏極法 / 超偏極^3He-MRI / ^3He/^4He希釈冷凍機 / ポメランチュク冷却 / 液体^3HeのNMRスペクトル |
研究概要 |
平成22年度研究では、一昨年に引き続き、^3He/^4He希釈冷凍機と^3Heのポメランチュク冷却による極低温(数mK)と超高磁場(~17T)による強制偏極法(Brute Force Method)による高偏極固体^3He生成と急速融解による高偏極^3Heガス発生を目指してその準備を行った。 偏極HD標的で用いられるLeiden Cryogenics社製の^3He/^4He希釈冷凍機(DRS2500)に直接ポメランチュクセルを取り付け、強制偏極法をいきなり行うのは、研究法としては余り得策ではなく、まず冷凍能力が小さくても、専用にいつでも使用できる無冷媒型^3He/^4He希釈冷凍機(KOBE10μ:性能200mK,10μW)を鈴木商館(埼玉県)から導入した。しかし、その性能は十分ではなく、温度は0.6Kまでしか冷却しなかった。様々なテストを行い、^3He/^4He混合室の体積とジュールトムソン熱交換器の最適化を行ってきたが、今回の東日本大震災の影響で、最後の最適化のチェックができず、平成23年度に持ち越しになった。持ちこし課題に関しては、無冷媒型^3He/^4He希釈冷凍機を大阪大学に移し、検討した結果、^3He/^4Heガス比と混合室の設計に問題があることが分かり、設計変更を行い、最終性能検査に入った。 一方、^3He/^4Heガス操作系の総合テストを液体窒素温度で行い、ポメランチュクセル自身の耐圧が35気圧まで持つよう改良を行った。その結果、ポメランチュクセルの温度許として用いる静電容量型圧力計が液体窒素温度で動作することを確認した。また、ポメランチュク冷却の基礎テストと核磁気共鳴(NMR)法による偏極度測定テストのため、フランス・オルセーから導入した冷凍機を導入し、1.5K液体^3Heに対して、NMR信号を観測するに成功した。
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