研究課題/領域番号 |
21340070
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研究機関 | 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
大森 恒彦 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 講師 (80185389)
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研究分担者 |
本田 洋介 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 加速器研究施設, 助教 (40509783)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | コンプトン散乱 / 量子ビーム / レーザー・電子衝突 / 加速器 / 国際リニアコライダー / ILC / 偏極ビーム |
研究概要 |
(a) 昨年度 KEK の先端加速器試験装置(ATF)の電子リングに4枚ミラー空洞光蓄積空洞を挿入しガンマ線の発生実験を始めたが、24年度中は、引き続き各種の条件でのガンマ線生成実験を続けた。特に各種のパラメーターを複数の方法で測定し4枚ミラー空洞光蓄積空洞が設計どおりに働いている事を確認した。 蓄積増倍率に関しては空洞長スキャンによりピークの幅測定する方法と、蓄積光の崩壊時間を測定する方法の2つで測定し、両者は一致した。蓄積パワーに関しては、透過光の測定から求める方法と「入斜光 x カップリング x 蓄積増倍率」から求める方法の2つで測定し、両者は良く一致した。蓄積パワーは 2.6 kW であった。レーザーのスポットサイズに関しては、衝突時にビームを垂直スキャンする事により、垂直方向のサイズを精度よく求める事が出来る。 13 ミクロンであった。これは設計値に近い。レーザーの空間プロファイルについては透過光を CCD で測定した。楕円であった。蓄積した光のパワー、スポットサイズ、プロファイルなどから予想されるガンマ線量と、実測されたガンマ線量は良く一致した。蓄積を維持する為のフィードバックもよく作動した。蓄積強度の安定度は RMS で 1.4 % であった。これは周長 1.64 m の空洞長を 4 pm の精度で管理出来た事を意味し極めて高度な技術である。 (b) 将来への課題として2つの事が明らかになった。 レーザーの空間プロファイルは設計どおりの円ではなく楕円であった。光蓄積空洞のミラーの相互位置のアライメント機構が十分でなく、完全に設計どうりの空洞ジオメトリーにはならなかった為と推察される。ミラー表面でパワー損失があり、パワー蓄積開始後、数秒間でミラーが変形している。これは将来さらにハイパワーに進む為には解決しなければならない課題である。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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