研究概要 |
特色あるナノ粒子試料の作製と精密レーザー分光を一貫して行うことにより、配列ナノ粒子やナノ粒子ヘテロ構造の物性理解、特にナノ界面におけるエネルギー移動の特性についての理解と光機能の探索を行った。 本年度は、機能性元素ドーピングした半導体ナノ粒子の作製を行い、それらのナノ構造物質における励起子からドープしたイオンへのエネルギー移動過程やエネルギー変換過程を解明した。その結果、ナノ粒子固有の発光の明滅現象を制御できる可能性を示すことができた。MnやCoなどの遷移金属イオンをドープした希薄磁性半導体ナノ粒子の作製を行い、その光学特性と磁気特性を測定した。これら遷移金属元素が光学および磁気活性になるには孤立したイオン化状態でのドーピングが,必要であり、コア/シェル型構造やマルチシェル型構造によるドーピングイオンの空間分布の制御を行った。それら新しい構造のナノ粒子の基礎磁気光学特性を感度高く測定するために、光検出器の導入と測定システムの改良を行った。また、時間分解発光測定により、光励起キャリアからドープ元素へのエネルギー移動ダイナミクスの解明を行い、ドーピングの空間制御や半導体-金属複合ナノ粒子構造作製によるエネルギー移動の高速化・高効率化の探索を行った。
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