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2012 年度 実績報告書

ブラッグ反射条件近傍に置いた結晶によるX線波束の異常シフトの観察とX線導波管応用

研究課題

研究課題/領域番号 21340086
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

香村 芳樹  独立行政法人理化学研究所, 放射光イメージング利用システム開発ユニット, ユニットリーダー (30270599)

研究分担者 田中 義人  独立行政法人理化学研究所, 物質系放射光利用システム開発ユニット, ユニットリーダー (80260222)
研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2013-03-31
キーワードX線動的回折理論の新しい描像 / 全反射を伴わないX線導波管 / 格子歪み / 極低発散角のビーム形成 / ベリー位相項の観察
研究概要

我々は、大型放射光施設SPring-8が発するX線をシリコン結晶上にゲルマニウムを蒸着させた試料に照射したところ、結晶中に生じた「格子ひずみ」 によってX線が2方向へ分岐し、横すべりを繰り返しながら伝播する現象を観測した。この成果は、次世代半導体技術や新しいX線軌道制御方法、新 たな光学素子の基盤技術の形成に役立つと期待される。
X線の軌道を制御するには高精度な光学素子が必要で、現状では可視光の軌道制御に比べて困難である。X線の軌道制御に有望な技術として、結晶材料に存在する格子ひずみによってX線の軌道が大きく曲がる「X線の横すべり現象」が2006年に理論予言された。我々は、2010年にこの現象の実証に成功しており、今年度、格子ひずみを通じた精密なX線軌道制御の開発に挑んだ。
今年度の実験では、シリコン結晶上にゲルマニウムを蒸着させ「ヘテロエピタキシャル結晶」を作製し、その表面に生成された量子ドットに 対してX線を照射した。一定の角度で入射するとX線は横すべり現象を起こすだけでなく、2つに分岐することを見いだした。分枝した2つのX線はほぼ平行なビームで、その距離は400マイクロメートル以上であり、多数の量子ドットを波乗りのように飛び移りながら横すべり現象を起こしていることが分かった。

現在までの達成度 (区分)
理由

24年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

24年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2013 2012 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Controlling the Propagation of X-RayWaves inside a Heteroepitaxial Crystal Containing Quantum Dots Using Berry’s Phase2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshiki Kohmura
    • 雑誌名

      Physical Review Letters

      巻: 110 ページ: 057402-1-4

    • DOI

      10.1103/PhysRevLett.110.057402

    • 査読あり
  • [学会発表] 結晶歪みによる横すべり現象を用いたX線光学素子開発2013

    • 著者名/発表者名
      香村芳樹
    • 学会等名
      日本放射光学会年会
    • 発表場所
      名古屋
    • 年月日
      20130112-20130112
  • [学会発表] Berry-phase translation of X-rays by deformed crystals2012

    • 著者名/発表者名
      香村芳樹
    • 学会等名
      XTOP2012
    • 発表場所
      ロシア/セントペテルブルク
    • 年月日
      20120917-20120917
  • [学会発表] Berry-phase X-ray translation inside monotoneous bend and hetero-epitaxial crystal2012

    • 著者名/発表者名
      Y. Kohmura, K.Sawada, T.Ishikawa
    • 学会等名
      Coherence Workshop
    • 発表場所
      博多
    • 年月日
      2012-06-20
  • [備考] 理化学研究所 | 研究室の紹介 | 放射光イメージング利用システム開発ユニット

    • URL

      http://common.riken.go.jp/office/pr_office-sect/koho/tmp/r-world/research/lab/harima/srmsi/index.html

URL: 

公開日: 2014-07-24  

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