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2013 年度 実績報告書

フェルミ並びにボーズ粒子超流動体の新しい秩序相の探求

研究課題

研究課題/領域番号 21340103
研究機関岡山大学

研究代表者

町田 一成  岡山大学, 自然科学研究科, 名誉教授 (50025491)

研究期間 (年度) 2009-04-01 – 2015-03-31
キーワード超伝導 / 超流動 / 多バンド系
研究実績の概要

当年度においては主としてフェルミ超流動体に発現する新規状態の研究を遂行した。鉄系物質に典型的に見られるように多バンド超伝導体はその生成機構の解明のみならず、超伝導状態とりわけ磁場下での振舞いについて興味深い現象が予想される。Fulde-Ferrell-Larkin-Ovchinnikov(FFLO)状態は従来単バンド超伝導体を念頭に理論、実験の双方から研究が遂行されてきたが、未だ確たる存在の証拠は発見されていない。その原因を探るために当該課題の下で多バンド超伝導体におけるFFLO形成機構とその発現条件について従来の単バンド理論との対比において理論的に考察した。
用いた理論手法はBogoliubov-de Gennes方程式を2バンドに拡張し、解析的な考察の上でそれを数値的に解いた。その際FFLO状態の空間変調を表す波数を可能なだけ分子場の秩序変数の中に取り込んだ。その結果(1)2バンド系ではBCS状態からFFLOへの臨界磁場が単バンド系よりも低くなり得ることがわかった。(2)更には2バンドの競合効果の結果としてFFLO状態が各バンドに特徴的な波数をもった2つの状態に分割され、その間は一次転移で区分される。(3)2分割された各々の状態は有理数で特徴づけられる無限の状態に細分化されFFLOの空間変調の波数が磁場の関数として悪魔の階段状になることがわかった。
中性原子系の研究として3He-A相とB相のトポロジカル構造の理論的研究を実施した。特に後者の回転下で生成される渦のフェルミ励起の空間構造をBogoliubov-de Gennes方程式とEilenberger方程式を併用しながら調べた。ボーズ粒子の超流動については人工ゲージ場を導入した系のスカーミオン形成の安定性を解析的、数値的に調べた。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Multibannd effects on Fulde-Ferrell-Larkin-Ovchinnikov states of Pauli limited superconductors2014

    • 著者名/発表者名
      M. Takahashi, T. Mizushima, K. Machida
    • 雑誌名

      Phys. Rev. B

      巻: 89 ページ: 064505-1-16

    • DOI

      10.1103/PhysRevB.89.064505

    • 査読あり / 謝辞記載あり
  • [学会発表] 一軸異方性超伝導体における磁束線格子構造因子の準古典理論2014

    • 著者名/発表者名
      天野雄次郎,石原将裕,市岡優典,町田一成
    • 学会等名
      日本物理学会
    • 発表場所
      東海大学(平塚)
    • 年月日
      2014-03-27 – 2014-03-30

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公開日: 2016-06-03  

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