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2010 年度 実績報告書

超弦理論のコンパクト化における数学と物理学のコラボレーション

研究課題

研究課題/領域番号 21340109
研究機関東京大学

研究代表者

堀 健太朗  東京大学, 数物連携宇宙研究機構, 特任教授 (30535042)

キーワード超弦理論 / 素粒子論 / 数理物理 / 幾何学 / 双対性 / ゲージ理論 / Dブレーン
研究概要

平成22年度は二つの方向で大きな進展があった。一つはDブレーンのT双対性による変換則を弦の世界面上の理論を用いて導出することに成功したことである。以前からそれがフーリエ-向井変換のようなものによって与えられると考えられて来たが、この研究ではそれが具体的に何であるかを初めて正確に同定した。この研究は超弦理論において基礎的、普遍的な価値を持つ。また、N=1超対称性を持つ4次元へのコンパクト化の様々な実現法の相互関係を明らかにするという応用を持っている。この結果は国際会議にて発表し、また、様々な拡張を含めた形で論文にまとめているところである。もう一つの進展は超対称な2次元非可換ゲージ理論の研究においてである。4次元においてSeibergが見つけたような双対性が2次元においても存在するということを発見し、また、それを超対称共形場の理論へ有効に応用することに成功した。この研究は超弦理論のコンパクト化の全体像をとらえる問題において新たな道を拓くものであると考えている。この結果は89ページの論文"Duality in two-dimensional (2,2) supersymmetric non-Abelian gauge theories"としてまとめた。これらの成果は「N=1超対称性を持つコンパクト化の全体像を把握し、それらの低エネルギー理論を理解するための方法を発展させること、更に理論を記述するために最も適した数学を探求もしくは開拓すること、を目指す」とした研究目的へ向けた大きな進歩であると見ることができる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2010

すべて 学会発表 (4件)

  • [学会発表] String Theory and K-theory2010

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Hori
    • 学会等名
      Opening meeting of the thematic year "Perspectives in Deformation Quantization and Noncommutative Geometry"
    • 発表場所
      京都大学数理解析研究所
    • 年月日
      20100426-20100428
  • [学会発表] D-branes, T-duality, and Index theory, part II2010

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Hori
    • 学会等名
      Geometry, Quantum Fields, and Strings : Categorical Aspects
    • 発表場所
      Mathematisches Forschungsinstutit Oberwolfach, Germany
    • 年月日
      2010-06-11
  • [学会発表] Gauged Landau-Ginzburg Models2010

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Hori
    • 学会等名
      Workshop on Geometry and Physics of the Landau-Ginzburg model
    • 発表場所
      Institut Fourier, Grenoble, France
    • 年月日
      2010-05-31
  • [学会発表] D-Branes and Categories2010

    • 著者名/発表者名
      Kentaro Hori
    • 学会等名
      Conference on Interplay between representation theory and geometry
    • 発表場所
      Tsinghua University, Beijin, China
    • 年月日
      2010-05-03

URL: 

公開日: 2012-07-19  

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