研究概要 |
種々の第二成分を有する細孔内希薄水溶液の低温熱容量を測定した。純水で233Kに観測された極大は,メタノール等を加えたときには消失し,ヒドロキシルアミン(HA)を加えたときには明瞭なピークに発達し,一次相転移の特徴を示した。相転移温度はHA組成の増大とともに上昇し,圧力の増大とともに下降した。5wt% HA水溶液では,相転移ピーク強度は圧力の増大とともに減少した。これらの結果に基づいて, HA添加は水に負の圧力印加効果を及ぼし,純水の液液相転移とその臨界点は負の圧力領域にあるという新たな相図モデルを提示した。
|