研究課題
大気波動伝搬計算コード開発をすすめ、現実大気の水平密度成層構造で、重力波やラム波、音波に対応するモード計算が、ハスケル行列法で行いて可能になった。大気波動の長時間・長距離伝搬の計算に必要な放射境界条件について、音波と重力波の区別なく任意の波動に対して、周波数領域と時間領域ともに適応可能な基本原理を発見し学会で発表した。等温密度成層大気の底に任意の周期と波長で変形を与え、大気側に発生する波動や波動エネルギー伝搬についての解析解を求め、国際誌に発表した。この論文は過去の複数の論文の過ちを指摘し、どのように正しく計算するか示している。この等温密度成層を積み璽ねて現実大気に近い構造を模すことが可能ある。この計算コードは、解析解を用いており、モード計算が非常に高速である特徴がある。また、モード計算だけでなく、下層から上層への周波数・波数領域での伝達関数として利用が可能で、広い周波数・波数領域で伝達関数が求まれば、時間・空間領域の波動を一気に計算することが可能となる。各種圧力センサー(アコー社、プリモ社、BK社、パロサイエンティフィック社、テケレク社)の室内比較実験結果を踏まえ、広帯域圧力計としてMB2005を選定し2010年6月に発注、2011年1月に納入された。伊豆大島島内の三原西観測点、野増間伏観測点に圧力装置用アンテナを設置した。三原西観測点では広帯域圧力計を設罰しテレメータを2011年3月に開始した。2010年3月より桜島の気象庁瀬戸点にて、これらマイクを持ち寄り桜島空振比較観測を2011年2月まで継続した。霧島火山2011年1月の爆発的噴火後、緊急に霧島火山観測所、霧島総合支所にMB2005を設置して空振観測を開始した。日本気象協会と協力して鹿児跡工業厚門学校に水晶式圧力計(nano-baro)を設置した。また、2009年10月3日の桜島火山爆発的噴火で発生した大気圧力波を日本列島南岸に沿って観測した例を報告した。
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