• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

隕石衝突によって初期地球へ供給された有機物の化学進化についての実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 21340164
研究機関名古屋大学

研究代表者

三村 耕一  名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 准教授 (80262848)

キーワード隕石 / 有機物 / 衝撃 / 初期地球 / 生命の起源
研究概要

本研究の目的は、「初期地球に落ちた隕石中の有機物がどのように化学進化したのか?」を探ることである。このために、平成21年度は基礎研究として、化学進化で重要な役割をしたと考えられる有機物の分析法の開発と、それら有機物の衝撃実験を行った。
1.出発物質の選定とその分析法の開発
出発物質の有機物としては、隕石中に比較的高い存在度を示し、生命にとって重要な有機物であるアミノ酸とカルボン酸を選択した。アミノ酸については、エステル化とアシル化を行うことで沸点を下げ、GC-FIDとGC-MSによって定性、定量分析を行った。カルボン酸については、エステル化のみの操作であるが、エステル化剤としてブタノールとイソプロピルアルコールを比較検討し、副生成物が極端に少ないイソプロピルアルコールを使用することとした。これらの操作はすべてクリーンルームで行なわれ、周囲からの汚染を可能な限り除去することに成功した。
2.衝撃実験
アミノ酸の衝撃実験においては、15~20GPa付近で急激に分解、35GPa程度で95%が分解、20GPa付近では出発物質の2分子が重合してペプチドが生成、などが明らかになった。また、分解したアミノ酸の一部は酸加水分解を経ることで再びアミノ酸に戻ることも明らかになった。カルボン酸については、20~25GPa付近で急激に分解、35GPa程度で80~90%が分解、などが明らかになり、一般に、アミノ酸よりもカルボン酸の方が衝撃に対して安定であることがわかった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009 その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] マーチソン隕石から得られた不溶性有機物の化学構造2009

    • 著者名/発表者名
      三村耕一、奥村文章
    • 学会等名
      日本地球化学会
    • 発表場所
      広島大学
    • 年月日
      2009-09-17
  • [備考]

    • URL

      http://chibake.com/member/kmimura/

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi