研究課題/領域番号 |
21340171
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
岸本 泰明 京都大学, エネルギー科学研究科, 教授 (10344441)
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研究分担者 |
李 継全 京都大学, エネルギー科学研究科, 准教授 (00437253)
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研究期間 (年度) |
2009-04-01 – 2013-03-31
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キーワード | プラズマ相転移 / 原子・分子過程 / レーザープラズマ相互作用 / 放電・雷現象 / 電離波 / 突発現象 / 粒子シミュレーション / パーコレーション |
研究概要 |
複雑な原子過程や緩和過程と取り入れた統合化粒子コード(EPIC3D)の開発を行うとともに、これによるネオンやアルゴンなどの圧縮した希ガスの放電・雷シミュレーションを行い、プラズマ相転移の概念(初期値の形成・トリガーと連鎖ダイナミック・大域的構造発展)に基づいて、放電・雷現象が内在的に有する突発的な発生や微細な分岐構造の背後にある物理機構を明かにすることに成功した。特に、シミュレーションで見出した放電・雷の突発的発生と複雑な分岐構造を再現するパーコレーションに基づく理論モデルを構築した。具体的には、放電媒質を静電容量や自己インダクタンスを持った微小体積要素の集合として記述する交流回路網と逃走電子による電離の生成・消滅過程を確率論的に記述するモデルを結合させた転移モデルを構築し、このモデルに基づくレーザーガイド下での放電シミュレーションを行い、放電の突発的発生と分岐構造を有する放電パターンを再現することに成功した。 同様に開発したEPICにより、高強度極短パルス長レーザーと固体薄膜(炭素)との大規模・高精度の相互作用シミュレーションを行い、レーザーによる固体薄膜の電離過程および固体中での電離波伝播のダイナミックスと構造に関する研究を行った。レーザー照射された固体炭素は、固体表面から光速の1%程度の緩やかな速度で伝播する4価までのイオン化がレーザー場による直接電離で進む一方、その領域での圧力が閾値に達すると、光速の30-40%の達する高速の4価の電離波が形成され、固体中を伝播する現象を見出した。この4価の高速の電離波は、電離波面の荷電分離による空間的に局在した静電場(孤立波)の形成とその伝播によって維持されることを明らかにするとともに、これを説明する理論モデルの構築を行った。また、孤立波とともに、固体中を伝播する多波長の電磁波を伴う航跡場が発生することも分かった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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