研究課題/領域番号 |
21340172
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
坂和 洋一 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 准教授 (70242881)
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研究分担者 |
蔵満 康浩 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 特任助教 (70456929)
加藤 恒彦 広島大学, 理学研究科, 特任助教 (90413955)
高部 英明 大阪大学, レーザーエネルギー学研究センター, 教授 (20150352)
米田 仁紀 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 教授 (00210790)
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キーワード | 無衝突衝撃波 / 超音速プラズマジェット / 高出力レーザー |
研究概要 |
高出力レーザーによって生成された高速対向プラズマ流の相互作用によって無衝突衝撃波を生成しその物理的機構を明らかにするとともに、衝撃波によるイオン加速機構の解明を最終的な目的として研究を行っている。 激光XII号HIPERレーザー(Nd:ガラスレーザー、波長=351mm(3ω)、パルス幅=500ps、エネルギー~600J、強度~1015W/cm^2)を、4.6mm間隔の平行平板型CHdouble_planeターゲットに照射し、高速の対向流プラズマを生成しプラズマ流の相互作用により、無衝突衝衝撃波を生成した。計測は、プローブレーザーを用いたシャドウ計測と干渉計測による密度の測定、波長450nmの自発光計測によるプラズマ輝度温度の測定を、それぞれICCDカメラとストリークカメラを用いて行った。その結果、レーザーを照射した平行平板ターゲットの1枚目の平板の前面に静電衝撃波が生成された。またこの衝撃波は、相対速度と計測された電子密度から対向プラズマ流のion-ion衝突平均自由行程は遷移幅に比べて十分に長い、無衝突静電衝撃波である事が明らかになった。 また、2台目のプローブレーザー(Nd:YAGレーザー,532nm(2ω),10ns)とトリプルグレーティング分光器、ゲート幅2nsのICCDカメラを用いてトムソン散乱イオン音波項計測を行った。トムソン散乱によって衝撃波の上流と下流における電子温度、イオン温度、流速、さらに散乱光強度からプラズマ密度を同時に計測し、無衝突衝撃波のパラメータを詳細に求めることができた。 さらに、ターゲットチャンバー中心部に設置した直径2mmの磁場コイルを用いて、ターゲットノーマル方向に垂直な約10Tのパルス磁場を生成し、強磁場中での無衝突静電衝撃波生成実験を行った。レーザー照射後20ns以降ではプラズマ圧力と磁気圧の比β=6-50程度になり、無磁場中での無衝突衝撃波生成実験との比較行った結果、生成された衝撃波のダイナミクスに違いが見られた。
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