研究概要 |
ハイブリッド型量子制御法の有効性の確認と実験システム構築を行った。ハイブリッド型のプロトタイプとして,再生増幅器出力光を光源としてシアニン色素等の過渡吸収・ブリーチの時間分解分光と2パルス相関の測定を行った。その結果,2本の励起パルスのフェムト秒オーダーの時間間隔の違いによって生じるダイナミクスの変化を,ナノ秒の時間遅延をつけたプローブ光により実準位の変化としてモニターできることを明らかにした。非同軸光パラメトリック増幅器(NOPA)を作製し,可変波長領域500nm~700nm,バンド幅70nm(中心波長560nm),最大出力5μJ/pulse(中心波長520nm)を得た。可変域・出力・線幅に関しては,本研究遂行において十分な性能を達成できたが,pulse-to-pulse,の安定性に関してはまだ多少の改善を要する状態である。今後,安定性を向上すべく改良・調整を行っていく。パルス間の遅延時間制御に関しては,数アト秒の時間分解能での遅延時間の制御を可能にした。さらに半導体レーザーを用いたマーカーを組み込むことで,大気の揺らぎの影響を考慮することを可能にしたシステムに組み上げた。フェムト秒パルスを用いた量子制御法は非線形光学過程を多段階で利用しているため,励起パルスと制御パルスによって生じる制御過程が各パルスの強度に著しく依存する。そのために,励起パルスに著しい空間的強度分布があると解析が困難になるために,励起パルスと制御パルスそしてプローブパルスの相互の重なりをモニターするための望遠鏡型ビームプロファイラを作製し,7μm以上の解像度をもつことを確認した。
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