| 研究課題/領域番号 |
21350063
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| 研究機関 | 京都大学 |
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研究代表者 |
渡辺 宏 京都大学, 化学研究所, 教授 (90167164)
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| 研究分担者 |
増渕 雄一 京都大学, 化学研究所, 准教授 (40291281)
松宮 由実 京都大学, 化学研究所, 助教 (00378853)
畝山 多加志 京都大学, 化学研究所, 助教 (10524720)
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| キーワード | ジブロック共重合体 / トリブロック共重合体 / 熱力学的拘束 / 空間的拘束 / 絡み合い / ポリイソプレン・ブロック / A型双極子 / 誘電緩和 |
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| 研究概要 |
絡み合い効果が重要ではない低分子量のポリスチレン(PS)-シスポリイソプレン(PI)ジブロック共重合体を逐次リビングアニオン重合で合成し、また、その一部をキシリレン・ジクロリドを用いてhead-headカップリングして、A型双極子が対称反転したPS-PI_2-PS型トリブロック共重合体も合成した。また、双極子が反転していないPIブロックを含むPS-PI-PS型トリブロック共重合体も逐次アニオン重合で合成した。これらの共重合体が室温で球状PIドメインを形成していることを小角X線散乱測定、電子顕微鏡観察で確認し、PIブロックが有するA型双極子の運動を検出する誘電測定を行ったところ、いずれの共重合体も、ホモPI鎖について予想されるよりも遥かに小さな誘電分散しか示さないことを見出した。この結果は、球状ドメイン内に拘束されたPIブロックの自由端(PS-PIジブロック共重合体の場合)も中点(PS-PI2-PS型トリブロック共重合体の場合)も、ドメイン内への空間的拘束と熱力学的拘束によって、その運動性が著しく低下していることを示す。さらに、球状ドメイン内に混入させたホモPI鎖の誘電分散は、そのバルク状態での分散に比べてやや小さい程度であることから、ドメイン内のPIブロックの運動の遅延は、主に、熱力学的拘束によるものであることを見出した。この新知見は、ブロック共重合体のダイナミクスの理解を一段と進展させるものである。
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