研究課題/領域番号 |
21350086
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
永次 史 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (90208025)
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研究分担者 |
井本 修平 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (20447189)
萩原 伸也 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (80373348)
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キーワード | クロスリンク / オリゴDNA / miRNA / In Cell Chemistry / RNA標的 / 遺伝子発現制御 / インテリジェント核酸 |
研究概要 |
ヒトゲノム情報の解析が終了し、ゲノムの大部分は蛋白に翻訳されずに機能すると考えられてきており、従来、「生命の設計図」であり情報の担い手であると考えられていたDNAやRNAに様々な機能があることが次々と明らかになってきている。本申請研究では、ゲノムの分子レベルからナノレベルの構造変化を厳密に識別できる高機能性分子を開発し、生命科学研究の新たな方法論に展開することを目指している。本年度は我々が独自に開発した遺伝子応答型アルキル化機能性核酸という概念に基づき機能性RNAの阻害を行う方法論として(1)RNA型アルキル化機能性核酸及び(2)第2世代遺伝子応答型アルキル化機能性核酸について検討した。その結果、(1)に関しては、従来型の機能性核酸の糖部2'位にメトキシ基を導入することで、反応の選択性がシトシンからチミンに変化すること、さらに中性条件下でもチミンに対して高い反応性を示すことを明らかにした。またこれらの誘導体を用いてインビトロにおけるアンチセンス効果を検討したところ、天然型塩基を含む2'-OMe体オリゴに比べ、効率よく蛋白質発現効果を示すこともわかった。興味深いことに、この機能性核酸は相補的な位置の4-チオチミンに対しては反応しないこともわかった。(2)に関しては、従来型機能性核酸の構造に基づき新たに設計した分子が標的DNAの相補的な位置にあるチミン、及び標的RNAのウリジンに対して中性条件下、非常に効率的に反応することがわかった。以上の結果は遺伝子応答型アルキル化機能性核酸を用いた細胞内におけるmiRNAの阻害方法へと適用する可能性を示すものであると考えている。
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