研究概要 |
半導体レーザー(LD)励起可能な超短パルスレーザーシステムの構築を目指して,浮遊帯溶融法により新規バナデイトNd:LaVO4の単結晶育成をおこない,その分光学的性質を調査した.光学的弾性軸のひとつであるZ軸方向に育成し,巨視的欠陥のない光学的に高品質な結晶が得られた.吸収帯および発光帯ともにNdドープ結晶のそれとしては非常にブロードであり,各弾性軸に沿った異方性はあまり大きくないことがわかった.単一モードでのレーザー発振をおこなったところ,理論値に近い76%のスロープ効率が得られた.一方,マルチモードでのレーザー発振では14nmという広いスペクトル幅が得られ,この結果より300フェムト秒以下の超短パルスの発生が可能であることが明らかとなった.
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