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2009 年度 実績報告書

ナノ細孔内イオン移動ダイナミクスの解明と高速充放電機能材料の創製

研究課題

研究課題/領域番号 21350117
研究機関長崎大学

研究代表者

森口 勇  長崎大学, 工学部, 教授 (40210158)

研究分担者 山田 博俊  長崎大学, 工学部, 准教授 (10359961)
キーワードナノ多孔カーボン / 電気二重層 / 高速充放電 / ミクロ細孔
研究概要

本研究では、ナノ細孔界面・空間におけるイオン移動ダイナミクスを明らかにして、高速移動のための細孔構造の設計・制御を行うとともに、イオンと電子が共に効率よくアクセスできる理想電極材料を創製し、高速充放電電極材料としての高機能化を目指すものである。今年度は,ナノ多孔カーボンの合成、その電気二重層容量(EDLC)評価と細孔構造との関連性解明について研究を行った。
フェノールコポリマーとシロキサン部位を有する有機-無機複合前駆体を酸、塩基触媒を用いてゲル化し、これを熱処理してカーボン化した後に生成しているシリカを除去し、ミクロ多孔カーボンを得た。シロキサン部分の重合様式の違いにより、酸触媒ではスリット状あるいは管状の連続したミクロ細孔構造,塩基触媒では不連続かつ不規則なミクロ細孔構造が形成できることがわかった。有機電解液中でEDLC特性を評価したところ,酸条件で得た多孔カーボンは塩基条件のものより容量が大きく,しかも単位面積当りの比容量は一般に報告されている値よりも大きな値を示した。また、高速充放電条件においても高容量を維持することがわかった。ミクロ細孔サイズはイオン溶媒和サイズと同程度であるにも係らず高容量であり,細孔の形状や表面化学構造の影響とともに、ミクロ細孔空間における電気二重層構造の特異性が示された。そこで、XAFS測定より水和亜鉛イオンZn(H_2O)_6^<2+>を例にとってプロビレンカーボネート溶媒中の溶媒和構造を調べたところ、特にミクロ多孔カーボンの細孔中では水和亜鉛イオン周りの溶媒が強く拘束されていることが明らかとなり、ミクロ細孔空間の特異性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 有機-無機複合ポリマーより得た多孔カーボンの有機電解液中でのキャパシタ特性2009

    • 著者名/発表者名
      森口勇
    • 学会等名
      第23回日本吸着学会研究発表会
    • 発表場所
      豊橋技術科学大学(豊橋市)
    • 年月日
      2009-11-28
  • [学会発表] ナノ構造制御による電気化学エネルギーデバイス材料の開発2009

    • 著者名/発表者名
      森口勇
    • 学会等名
      日本ゾルーゲル学会第7回討論会
    • 発表場所
      メルパルク京都(京都市)
    • 年月日
      2009-07-30

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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