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2011 年度 実績報告書

新規超分子ゲル化剤の開発と実用化に向けての研究

研究課題

研究課題/領域番号 21350122
研究機関信州大学

研究代表者

英 謙二  信州大学, 総合工学系研究科, 教授 (60126696)

研究分担者 鈴木 正浩  信州大学, 総合工学系研究科, 准教授 (30334915)
キーワードゲル / ゲル化剤 / 物理ゲル / 超分子 / 水素結合
研究概要

本研究目的は、安全かつ安価な超分子ゲル化剤の開発とその実用化であった。分子量分布や屈曲鎖の運動により結晶化しないというポリマーやオリゴマーを利用して安定なゲルを形成するゲル化剤を開発し実用化を目指した。すなわち、(a)水素結合やファンデルワールス力などの非共有結合をとおして液体をゲル化するゲル化駆動としての機能と(b)非晶性のポリマー(あるいはオリゴマー)は溶液中から結晶化しないという現象に着目し、これらの二つの機能を結合させた結晶へ転移しない安定なゲルを形成するポリマー型の超分子ゲル化剤を開発することが目的であった。具体的には、(b)の機能を有する非晶性のポリマーあるいはオリゴマーを(a)の機能をもつゲル化駆動部位を共有結合でつなげることにより、ゲル化駆動部位の自己集合性と高分子の非晶性という一見、相矛盾する二つの機能を階層化させた新規な超分子ゲル化剤を開発しようとするものであった。化粧品、インクジェットプリンター用インク、機能性ゲル化剤への応用を念頭において研究を行った。
その結果、複数の新規超分子ゲル化剤の開発に成功した。チキソトロピーという新しい挙動をみつけ、インクジェットプリンター用のインクとしての重要性を見つけた。また、国内大手のK化粧品会社より実用化が進行するまでになった。また、ポリマー型の新規超分子ゲル化剤については、国内大手のT社により実用化が検討されており、製造コストが解決課題として残っている。製造コストの低下に向け、次なる研究が予定されている。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2011

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (5件)

  • [雑誌論文] Cyclo(L-aspartyl-L-phenylalanyl)-containing Poly(dimethylsiloxane)-based Thixotropic Organogels2011

    • 著者名/発表者名
      Hoshizawa Hiroko; Suzuki Masahiro; Hanabusa Kenji
    • 雑誌名

      CHEMISTRY LETTERS

      巻: 40 ページ: 1143-1145

    • DOI

      DOI:10.1246/c1.2011.1143

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of Cyclo (dipeptide)-Based Organogelators Containing Poly (dimethylsiloxane)2011

    • 著者名/発表者名
      Hoshizawa Hiroko; Suzuki Masahiro; Hanabusa Kenji
    • 雑誌名

      KOBUNSHI RONBUNSHU

      巻: 68 ページ: 749-758

    • DOI

      http://www.spsj.or.jp/c5/koron/koron.htm

    • 査読あり
  • [学会発表] ゲル化剤の開発と応用に関する研究2011

    • 著者名/発表者名
      英謙二
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学(招待講演)
    • 年月日
      2011-09-29
  • [学会発表] ポリカプロラクトンセグメントを持つ高分子有機ゲル化剤の開発2011

    • 著者名/発表者名
      鈴木岳志、鈴木正浩、英謙二
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2011-09-29
  • [学会発表] TNT化学センサーとしての蛍光性ゲル化剤の開発2011

    • 著者名/発表者名
      原野一樹、鈴木正浩、英謙二
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2011-09-28
  • [学会発表] アゾベンゼンカルボン酸とアミノ酸エステルからなる有機塩型低分子ゲル化剤の開発と応答性2011

    • 著者名/発表者名
      中村和貴、鈴木正浩、英謙二
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2011-09-27
  • [学会発表] 12-ヒドロキシステアロイル基を含むアミノ酸誘導体のゲル化剤における水酸基の効果2011

    • 著者名/発表者名
      金野仁子、鈴木正浩、英謙二
    • 学会等名
      第60回高分子討論会
    • 発表場所
      岡山大学
    • 年月日
      2011-09-27

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公開日: 2013-06-26  

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