研究課題/領域番号 |
21350124
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
宇山 浩 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (70203594)
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研究分担者 |
辻本 敬 大阪大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (90425041)
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キーワード | 分岐状バイオポリマー / バイオマスプラスチック / 結晶核剤 / ヒマシ油 / バイオマス / 微生物産生ポリエステル |
研究概要 |
今年度は分岐状バイオポリマーの添加による微生物産生ポリエステルに対する結晶化効果を調べた。PHBに対し、末端水酸基、重合度50の分岐状バイオポリマーを5%添加したところ、50~90℃において90秒以内に最大結晶化率の70%以上のPHBが結晶化した。いずれの温度においても未添加よりτ1/2値が小さくなり、結晶化促進効果が見られた。 続いてPHBより結晶化しづらいPHBV(3-hydroxyvalerate含量:5%)について分岐状バイオポリマーの添加効果を調べた。分岐構造の影響に関し、片末端及び両末端水酸基のポリ乳酸をPHBVに添加したフィルムを作製し、結晶化挙動を検討した。いずれの場合の冷却過程において小さな結晶化ピークしか観察されず、結晶核剤としての作用は弱いことがわかった。一方、分岐状サンプルの添加系では優れた結晶化促進効果が見られた。 次に分岐状バイオポリマーの重合度の影響を調べた。DSC分析における1st coolingにおける結晶化温度は重合度に依存し、重合度50の場合に最大となった。等温結晶化挙動から分岐状バイオポリマーの優れた増核作用が明らかとなり、50~90℃において90秒以内に最大結晶化率の70%以上のPHBVが結晶化を達成した。重合度50のサンプルを用いてAvrami式を用いて結晶化挙動を詳細に検討した。95℃での結晶化においてPHBV単独ではAvrami指数が1.64、分岐状バイオポリマーの添加系では1.75となり、Avrami指数が変化した。偏光顕微鏡による経時観察では、分岐状バイオポリマーを添加した場合に結晶化が迅速に進み、結晶が微小化することがわかった。
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現在までの達成度 (区分) |
理由
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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