研究課題
スパッタCr膜窒化によるCrNバッファー層形成条件の最適化を目標として、以下の研究を実施した:(1)窒化条件の最適化:成長温度(1000-1500℃)と時間(0-5時間)、反応管の圧力、NH3流量等の最適化を行い、CrNナノ微結晶の表面モルフォロジとCrNの結晶性の向上を図る。(2)CrNバッファー層とGaN結晶性の相関。(3)サファイヤ基板/CrN/GaNバッファー界面における転位及び欠陥評価。(4)これらを通して、CrN層上のGaN層の最適成長条件を確立する。すなわち、スパッタリング法でc面サファイヤ基板上に金属Cr膜を成膜し、HVPE炉内あるいはMOCVD炉内でNH3により窒化しCrNバッファ層を形成する。サファイヤ基板上に金属Cr膜を成膜後NH3雰囲気で1000℃以上の高温で行った窒化プロセスによって{100}ファセット面を持つ三角錐ナノ結晶構造CrNが形成することを確認した。さらに、窒化条件によって三角錐ナノ結晶の大きさは数十nm~数百nmまで制御可能であることがわかった。次いで、CrN三角錐ナノ結晶のサイズを窒化時間で制御を可能にした。これらの結果を基にして、均一なナノ結晶の大きさと表面密度を制御する窒化条件、即ち、窒化温度、窒化反応管の圧力、NH3の流量等の最適化条件を得た。また、CrN形成後のGaN結晶成長段階において、CrNナノ微結晶サイズの最適化を行い、横方向選択成長モードによる低欠陥GaNを実現した。現在、界面ストレスおよびGaN結晶性に与える影響を顕微フォトルミネッセンス、顕微ラマン散乱等で詳細に検討しており、これらの知見を基にして、詳細な成長条件の最適化を図って行く。
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