研究課題
本年度は(1)MOCVD法を用いてCrNバッファー層上における(Al)GaN初期成長条件の最適化を行い、サファイヤ基板/CrNバッファー層上への紫外LED構造の作製を試みるとともに、(2)CLOによるLED構造転写技術の開発を進めた。すなわち、上記(1)項目に関しては、(1)平成21年度に最適化されたAlN/CrN多重バッファー層上への(Al)GaN成長条件の最適化を図るために、と欠陥分析を行った。(2)MOCVD装置で多重バッファー層の上にGaN成長を行った。(3)CrNバッファー層成長条件(温度、V/III比、成長速度など)を検討し、下地層の結晶品質の向上を図った。(4)(Al)GaNの横方向選択成長条件を求め、低欠陥密度GaN薄膜成長条件を確立した。この結果、(a)LED効率向上の重要な要素である高品質(Al)GaN下地層の作製。(b)バッファー層成長時のピット発生原因の究明。(c)紫外LED用(Al)GaN下地層のX線ロッキッグカーブが(0002),(1-100)とも200 arcsec以下の実現。(d)剥離時間短縮のための金属窒化物バッファー層の最適化、が可能になった。上記(2)の項目に関しては、(1)支持基板としてSiを選択し、金属多層膜を用いた接着方法を確立した。(2)Si支持基板との界面に金属反射膜を導入し、反射率最適化と電極抵抗最適化を試みた。(3)レーザスクライブ等によるチップ分離方法を検討した。(4)光取り出しの向上のためのチップ形状、n型光取出し電極抵抗低減を試みた。(5)選択した支持基板にあわせたチップ分離方法の確立と縦型LEDとしての光取り出しn側の電極構造を検討した。(6)チップ形状を検討。以上のの結果、CLO技術によるLED構造の転写が可能になった。
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