初年度である21年度は、装置の改良を中心に研究を進めた。特に、発光効率の向上、低温での安定性の向上を目指し、走査型トンネル顕微鏡のユニットを改良した。また、発光に適した機能性分子の自己組織化制御を目標に、オリゴチオフェン分子のAg(110)表面上での配列構造を調べ、二つの配向が規則的に配列し、分子ナノ構造形成のためのテンプレート構造を形成することを明らかにした。この結果は、Applied Physics Letters誌で発表し、その表紙に選出された。他にも、有機ELに利用されている分子の異性体選別などを行った。
|