研究課題
本研究は、準連続発生の赤外域のレーザー光に複数段の高効率波長変換を行うことで発生例が限られるVUV領域(波長200nm以下)において、出力とコヒーレンス特性において優れ、実用性の高い新たな光源の実現を目的とする。これは当該波長領域の光応用の展開に資する光源開発を意図するものである。基本光源、エンハンスメント共振器、非線形結晶に関する技術開発が研究開発の主な課題となり、平成21年度は、基本光源の整備を行うとともに、VUV光発生に用いるため開発された特殊マウントによる非線形結晶KBBFの基礎特性を実施した。基本光源として準連続発生マルチモード赤外コヒーレンント光源を用い、波長800nm付近の安定した准連続パルス動作を確保した。ピコ秒動作による高い光ピーク値を活かして最終段波長変換の予備実験を行った。シングルパス配置の波長変換により波長199nmで出力25mWの発生を確認するとともに、また波長変換係数等の基礎特性を把握した。これらの結果は、次年度以降の高出力化へ向け有用な基礎データとなるとともに当該波長域での准連続コヒーレント光の新たな発生法として学会および論文にて発表した。
すべて 2009
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)
Optics Express 17
ページ: 8119-8124