研究課題
本研究は、準連続発生の赤外域のレーザー光に複数段の高効率波長変換を行うことで発生例が限られるVUV領域(波長200nm以下)において、出力とコヒーレンス特性において優れ、実用性の高い新たな光源の実現を目的とする。これは当該波長領域の光応用の展開に資する光源開発を意図するものである。基本光源、エンハンスメント共振器、非線形結晶に関する技術開発が研究開発の主な課題となり、平成22年度は、前年度に整備した基本光源と予備実験結果を基に、VUV光の高出力発生のための高効率波長変換技術の開発を実施した。準連続発生マルチモード赤外コヒーレント光源(波長800nm)の波長変換による高出力UV光をVUV光発生のための紫外域の基本光源として、エンハンスメント共振器へのビーム結合の最適化のためにモード形状制御およびパルス形状精密測定、さらに共振器のカップリング値の選択を行うことで、UV光入力620mWのとき波長199nmで60mW出力を発生し、また波長変換効率6.8%を達成した。これらの結果は、最終年度へ向け目標達成への見通しを付けるとともに、当該波長域での新たなコヒーレント光発生技術として学会および論文にて発表した。
すべて 2011
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)
Jpn.J.ApPl.Phys.
巻: 50 ページ: 042703-1-042703-4