研究課題/領域番号 |
21360038
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研究機関 | 分子科学研究所 |
研究代表者 |
平等 拓範 分子科学研究所, 分子制御レーザー開発研究センター, 准教授 (50216595)
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研究分担者 |
石月 秀貴 分子科学研究所, 分子制御レーザー開発研究センター, 助教 (90390674)
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キーワード | 量子エレクトロニク / マイクロチップレーザー / セラミックレーザ / Nd:YAG / 非線形光学波長変換 / 擬似位相整合(QPM) / PPMgLN / 中赤外光発生 |
研究概要 |
本研究では、小型・可搬の中赤外域波長可変光源として、セラミックマイクロチップレーザーを励起源としたPPMgLN-MOPA/ZGP-DFGシステム構築する事を目指している。平成21年度は励起光源部の中でもマスターレーザーに、非線形光学波長変換部では3-μm域波長可変部を中心に基盤研究を遂行した。 (1)高性能セラミックNd:YAGマクロチップMOPAの研究開発 高濃度Nd:YAGセラミックレーザーを用いて、繰り返し周波数1kHz以上の高ビーム品質AO-Qスイッチレーザーを目指し検討した。100Hz以下では約8mJの良好なノーマル発振を得たが、繰り返しを1kHzにまで上げた場合は、1mJ以下と急激に低下した。すなわち、項目としては目標達成の見込みを得たが、高繰り返しで出力エネルギーを改善するには排熱問題の解決が必須であることを確認した。 (2)2-μm縮退波長及び3-μm域波長可変PPMgLN-OPO/MOPAの研究開発 QPM素子にて波長可変動作を行うため、傾斜による光路長変化につき検討した。波長2128nmとのDFGにより5~12μm波長可変動作を行うには、3-μm域波長可変範囲を2600~3700nmにする必要がある。そのためにはPPMgLNを少なくとも20°以上傾斜調整しなければならず、そのための分極反転法を開発した。さらに、高出力化のため新材料であるPPMgLTについても検討を行い、その検証として100mJのナノ秒OPOに成功した。
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